相続後の手続きの1つである、「世帯主変更届の提出」について、説明します。
目次
世帯主変更届とは
世帯主とは、世帯主の定義は法律で明確にされていませんが、形式上は「住民票の世帯主欄に記載されている人」であり、「主たる生計維持者であって世帯を代表する人」と解釈されています。
住民票に世帯主として記載されると、同一世帯の者についての国民年金保険料の納付および国民健康保険税の納税に関する義務は、世帯主に生じます。また、給付金についても世帯主に通知が届き、世帯主が1人で行えます。
住民基本台帳法の25条では、世帯主が亡くなった場合、死亡によって変更の必要が生じた日から14日以内に届出を行うこととされています。
世帯主変更とは、住民票に記載されている現在の世帯主(世帯の中心となる方)から同世帯員に世帯主を変更する手続きのこととなります。
世帯主変更届の提出が必要な場合と不要な場合
世帯主の変更届出が必要となるのは、「亡くなられた方が世帯主で、その方以外に15歳以上の世帯員が2名以上いる世帯の場合」です。
次に世帯主となる方が明らかな場合や、次に世帯主になる方がいない場合には、世帯主変更届は必要ありません。
世帯主変更が必要なケース
例1)世帯主である父親が死亡し、残された子どもが18歳姉と16歳弟の場合
- 世帯主→父
- 世帯員(A)→子(姉・18歳)
- 世帯員(B)→子(弟・16歳)
例2)世帯主である父親が死亡し、母(妻)と15歳以上の子どもが残された場合
- 世帯主→父
- 世帯員(A)→母(妻)
- 世帯員(B)→子(22歳)
例1、例2は、世帯主となる方が明確ではありませんので、家族間で新しく世帯主となる方を決めて、世帯主変更の手続きを行います。
世帯主変更が不要なケース
例3)世帯主である父親が死亡し、母(妻)と15歳以下の子どもが残された場合
- 世帯主→父
- 世帯員(A)→母(妻)
- 世帯員(B)→子供(8歳)
この場合は世帯主となる方が明らかですので、世帯主変更の手続きは不要です。
世帯主変更届の提出の流れ
世帯主変更届の様式は、市区町村によって異なりますが、ほとんどの市区町村で「住居異動届」を用います。「住居異動届」は、転居や転入などの際に提出する用紙です。
世帯主変更届の提出の流れは、次のようになります。
住居異動届の用紙を入手する
「住居異動届」(世帯主変更届)の用紙は、市区町村役場の市民課、窓口サービス課、出張所、市政センターなどで取得できます。また、市区町村によっては、市区町村のホームページで「住居異動届」をダウンロードできる場合もあります。
住居異動届を記入して提出する
住居異動届には、申込者の名前・住所、旧世帯主と新世帯主の名前・生年月日、変更のある世帯員の名前と生年月日などを記入します。記入が終わったら窓口へ提出します。
世帯主変更届の概要は、次のようになります。
| 期限 | 亡くなった日から 14日以内 |
| 手続き可能な人 | 同世帯員、別世帯の方は要委任状 |
| 手続き方法 | お住まいの市区町村の役場窓口 |
| 必要なもの | 届出者の本人確認書類 |
世帯主変更届を別世帯の方が提出する場合には、委任状が必要となります。世帯主変更届の委任状は、下を利用してください。必ず委任者が自署してください。宛先は市区長村長です。

世帯主変更届の記載例
世帯主変更届の記載例は、下のようになります。

【引用:東京都三鷹市ホームページより抜粋、アンサーズ会計事務所が作成】
市区町村の役所で行うその他の手続き
市区町村の役所で、世帯主の変更届を提出する場合には、次の手続きを同時にできないか確認するようにすると良いでしょう。
- 国民健康保険または後期高齢者医療の資格喪失の届出
- 健康保険から国民健康保険への加入の届出 国民年金の第3号被保険者から第1号被保険者への種別変更の届出
- 介護保険の資格喪失の届出
- 遺族基礎年金の請求
- 高額療養費の払戻し申請(国民健康保険または後期高齢者医療保険の場合)
- 高額介護(予防)サービス費の払戻し申請
- 高額医療・高額介護合算療養費の払戻し申請(国民健康保険または後期高齢者医療保険の場合)
- 葬祭費の請求
