死後事務手続き

相続が発生すると様々な相続の手続きを行う必要があります。相続の流れと相続の手続きを説明します。

死亡時の届け出

死亡届の提出

相続発生時に、まず行うのが死亡届の提出です。提出は同居の親族が行います。死亡者の死亡地、本籍地、届出人の住所地のいずれかの市区町村役場に、死亡した事実を知った日から7日以内に届け出ます。

提出の際には、届出人の印鑑及び身分証明書が必要となります。

死亡届が受理されないと、火葬許可証が交付されません。また、健康保険組合から支給される葬祭費や埋葬料の受取り、生命保険金の受取り等のためには、死亡届とセットになった死亡診断書が必要となります。

死体火(埋)葬許可証交付申請

死亡届が受理されたら、死体火葬許可証を申請します。死体火葬許可証は、火葬場で提出し、火葬後は火葬済みであるとの証印をもらい、自動的に埋葬許可書となります。

死亡後の手続きの流れ

  1. 死亡した事実を知った日から7日以内に、役場へ死亡届を提出します。
  2. 火葬許可証を受け取ります。
  3. お葬式の際、火葬許可証を火葬場に提出します。
  4. 火葬が終了すると、同じ書類が埋葬許可証として返却されます。
  5. 納骨の際に埋葬許可証を使用します。

住民異動届出(世帯主変更届出)の提出

亡くなった方が世帯主であった場合には、世帯主変更届を提出する必要があります。世帯主以外の人が亡くなった場合には死亡届の提出により自動的に住民票が変更されるため、提出の必要はありません。

世帯主変更届は、新しい世帯主等が、届出人の住所地の市区町村役場へ、死亡した日から14日以内に提出します。提出の際には、届出人の印鑑及び身分証が必要となります。

各種請求と解約手続き

埋葬料(給与所得者の場合)の請求

健康保険に加入していた方が亡くなった場合には埋葬料として給与の1ヶ月分(最低10万円)を受け取ることができます。また、健康保険に加入している本人の扶養家族が死亡した場合、家族埋葬料として10万円を受け取ることができます。埋葬料は、申請しないと支払われませんので注意が必要です。

健康保険に加入していた場合(埋葬料)

申請先社会保険事務所健康保険組合
申請人葬儀を行った人(喪主)
支給額10万円〜98万円家族埋葬料は10万円
必要書類健康保険証埋葬許可証または死亡診断書葬儀費用領収書
期限死亡した日から2年以内

葬祭費(個人事業主の方)の請求

国民健康保険に加入していた方や扶養家族が死亡した場合には、葬式の費用として一定の金額(市区町村によって異なる)が支給されます。葬祭費の支給も埋葬料の支給と同じく申請しないと支給されませんので、注意してください。

国民健康保険に加入していた場合(葬祭料)

申 請 先亡くなった方の住所地の市区町村役場の健康保険課
申 請 人葬儀を行った人(喪主)
支 給 額市区町村により異なる
必 要 書 類健康保険証葬儀費用領収書
期   限死亡した日から2年以内

高額医療費の請求

病気療養中にかかる医療費の内、健康保険・国民健康保険を利用した場合の自己負担が一定額を超えた場合は、その超えた分のお金が後で払い戻されます。

健康保険に加入していた場合国民健康保険に加入していた場合
申 請 先健康保険組合事務所社会保険事務所市区町村役場の健康保険課
申 請 人被保険者被扶養者被保険者被扶養者
提 出 期 限領収書の日付から2年以内領収書の日付から2年以内
必 要 書 類健康保険証医療機関の領収書健康保険証医療機関の領収書役所からの案内ハガキ

公的年金の請求

年金を受けている方が亡くなると、年金を停止するとともに(死亡届)、亡くなった時点でまだもらっていない年金(未支給年金)の受給手続きも必要となります。また、遺族の方は遺族年金や死亡一時金を受給できる場合がありますので、そのための手続きも必要となります。なお、死亡の届出が遅れて、死亡後にも引き続き年金が支払われた場合には、その返還手続きが必要となりますので注意が必要です。

①死亡届

年金を受けている方が亡くなった場合には、「年金受給権者死亡届」を、国民年金の場合には14日以内に、厚生年金の場合には10日以内に、市区町村役場又は社会保険事務所へ提出します。

目   的死亡した旨の届出
書 類 名年金受給権者死亡届
提 出 先市区町村役場もしくは社会保険事務所
必 要 書 類申請書、年金証書、戸籍謄本など
期   限厚生年金:10日以内 国民年金:14日以内

②未支給年金の受給手続き

年金は、偶数月の15日に前2ヶ月分が後払いで支給されるため、亡くなった時点では、もらうべき年金をまだもらえていないことになります。そのため、まだもらっていない年金(未支給年金)を受け取る手続きが必要になります。

目   的未支給年金の受給
書 類 名未支給年金請求書
提 出 先市区町村役場もしくは社会保険事務所
必 要 書 類年金手帳、戸籍謄本、住民票
期   限5年以内

③遺族年金の受給手続き

「国民年金遺族基礎年金裁定請求書」を、国民年金の場合には市区町村役場、厚生年金の場合には社会保険事務所へ提出します。提出する際には、亡くなった方の年金手帳、亡くなった方との身分関係を明らかにする戸籍謄本、住民票、死亡診断書等が必要になります。

国民年金の場合厚生年金の場合
目   的遺族基礎年金の受給遺族厚生基礎年金の受給
書 類 名遺族基礎年金裁定請求書遺族厚生年金裁定請求書
提 出 先市区町村役場社会保険事務所
必 要 書 類年金手帳戸籍謄本住民票死亡診断書年金手帳戸籍謄本住民票死亡診断書
期   限5年以内5年以内

④死亡一時金の受給手続き

まだ年金を受給していない方などで遺族に死亡一時金が支払われている場合には、受け取りのために「死亡一時金裁定請求書」を市区町村役場へ提出します。提出する際には年金手帳、戸籍謄本、住民票、死亡診断書等が必要になります。

目   的死亡一時金の受給
書 類 名死亡一時金裁定請求
提 出 先市区町村役場
必 要 書 類年金手帳戸籍謄本住民票
期   限2年以内

生命保険金の請求

亡くなった方が生命保険に加入していた場合、保険会社へ連絡し、保険金支払いの手続きをします。

一般の生命保険会社簡易保険団体保険
連 絡 先保険会社最寄りの郵便局勤務先
必 要 書 類保険証券、死亡診断書、亡くなった方の戸籍謄本、受取人の戸籍謄本
注 意 点3年間で請求権を失効する場合もあります。戸籍謄本、印鑑証明書等は3ヶ月以内に発行されたものが必要です。

死亡退職金の請求

亡くなった方の勤めていた会社によっては、死亡退職金が支払われることがあります。支給の有無、手続きは、会社により異なりますので、勤務先に確認してください。

各種解約手続き

①電気・ガス・水道の解約料金明細に記載されている、それぞれの営業所へ連絡し、廃止手続き(もしくは名義変更の手続き)を申し入れます。
②電話加入権の名義変更所轄のNTTの窓口へ「加入等承断・改称届出書」を提出し、名義変更の手続きを行います。この際、亡くなった方との関係を明らかにする戸籍謄本等が必要となります。
③クレジットカードの解約カード会社に連絡し、解約手続きを行います。未払いの金額がある場合には、精算を行います。
④NHKの名義変更フリーダイヤル(0120−151515)へ連絡し、名義変更の手続きを申し入れます。
⑤運転免許証、パスポート、国民健康保険証、シルバーパスの返却それぞれ、最寄りの警察署、パスポートセンター、市区町村役場へ返却します。

「死後事務手続き」の代行

「死後事務手続き」について、ご家族が行うのか、ご家族が代行を依頼できるのかは、次のようになります。

〇:代行可能、△:ご家族が行うことが多いが代行も可能、×:ご家族が行います。

項目代行の有無コメント
①死亡届・火葬許可申請書の提出(7日以内)葬儀社が代行して行います。
②通夜・葬儀・初七日法要×ご家族が行います。
③年金受給停止手続き(10日または14日以内)ご家族が行うことが多いが代行も可能。
④世帯主変更届の提出(14日以内)ご家族が行うことが多いが代行も可能。
⑤医療・介護保険の資格喪失手続き(5日または14日以内)ご家族が行うことが多いが代行も可能。
⑥生命保険の保険金請求ご家族が行うことが多いが代行も可能。
⑦四十九日×ご家族が行います。
⑧公共料金の解約・変更ご家族が行うことが多いが代行も可能。
⑨金融機関への連絡ご家族が行うことが多いが代行も可能。
⑩一周忌×ご家族が行います。