分割時期と申告時期別の小規模宅地等の評価減の適用手続き

遺産分割成立の時期と相続税申告の時期の整理

遺産分割が相続税の申告期限内に成立するかどうか、及び、相続税の当初申告を相続税の申告期限内に行うかどうかにより、小規模宅地等の評価減の適用を受ける場合の手続きが変わります。遺産分割の成立時期と相続税の当初申告の時期により、ケース1からケース4のように整理できます。

遺産分割の成立時期当初申告の申告時期
ケース1相続税の申告期限内相続税の申告期限内
ケース2相続税の申告期限内相続税の申告期限後
ケース3相続税の申告期限後相続税の申告期限内
ケース4相続税の申告期限後相続税の申告期限後

各ケースについての説明

以下では、各ケースについて、相続税申告で小規模宅地等の評価減の適用の手続きを説明します。

ケース1:遺産分割が相続税の申告期限内に成立して、相続税の申告期限内に相続税の申告を行う場合

遺産分割が相続税の申告期限内に成立して、相続税の申告期限内に相続税の申告を行う場合です。

これは、遺産分割が成立して、その後、相続税の申告期限内に相続税申告を行う場合ですので、通常の場合です。相続税の申告で小規模宅地等の評価減の適用を受けます。

ケース2:遺産分割が相続税の申告期限内に成立していたが、相続税の申告が相続税の申告期限後になる場合

遺産分割が相続税の申告期限内に成立していたが、相続税の申告が相続税の申告期限後になる場合です。

これは、いわゆる期限後申告で小規模宅地等の評価減の適用を受けられるのか、という問題です。

小規模宅地等の評価減は、相続税の申告期限内に申告することが要件となっていません。そのため、相続税の期限後申告でも、小規模宅地等の評価減の適用があります。

ケース3:遺産分割が相続税の申告期限後に成立する場合で、相続税の申告期限内に相続税の申告を行う場合

遺産分割が相続税の申告期限後に成立する場合で、相続税の申告期限内に相続税の申告を行う場合です。

この場合には、相続税の申告期限内に行う相続税申告(当初申告)は、遺産分割が未分割での申告となります。相続税の当初申告を未分割で行い、遺産分割の成立後に小規模宅地等の評価減の適用を受けるためには、相続税の当初申告の際に、「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出します。

その後、遺産分割が成立した後に、更正の請求を行い、小規模宅地等の評価減の適用を受けることになります。

ケース4:遺産分割が相続税の申告期限後に成立して、相続税の申告期限後に相続税の申告を行う場合

遺産分割が相続税の申告期限後に成立して、相続税の申告も相続税の申告期限後に行う場合です。

遺産分割が相続税の申告期限後になる場合で、相続税の当初申告を相続税の申告期限内に行っていない場合でも、小規模宅地等の評価減の適用があるのかという問題です。

相続税の申告期限内に相続税の申告を行わないで、相続税の申告期限後に、相続税の当初申告を行う場合でも小規模宅地等の評価減の適用はあります。

この場合には、相続税の期限後申告で小規模宅地等の評価減の適用を受けるとともに、「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出します。

「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出するのは、「申告期限後3年以内の分割見込書」が、相続税の申告期限までに遺産分割が成立していない場合で、申告期限後に遺産分割が成立して小規模宅地等の評価減の適用を受ける場合に提出が必要となる書類だからです。